【オーディブル作品紹介Vol.9】『生き方-人間として一番大切なこと』 要約・感想・書評

オーディブル作品 要約

『生き方-人間として一番大切なこと』
要約・感想・書評

こんな人にオススメ!

  • 自分の人生に不満がある
  • 自分の人生を良い方向に変えたいと思っている人
  • 上記のようなことを考えているものの、何をしていいかわからない

作品情報

  • タイトル:生き方-人間として一番大切なこと
  • 著者:稲盛和夫
  • ジャンル:自己啓発・哲学
  • ナレーター:後藤 敦

著者紹介:稲盛和夫
1932年、鹿児島生まれ。鹿児島大学工学部卒業。
1959年、京都セラミック株式会社(現・京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年より名誉会長。また、 84年には第二電電(現・KDDI)を設立、会長に就任。2001年より最高顧問。
2010年に倒産した日本航空の会長に就任し、翌年には黒字を出し、日本航空を再建。日本航空の再建にあたり、全従業員に「一生懸命に仕事に打ち込む」「感謝の気持ちを忘れない」「つねに謙虚で素直な心をもつ」といったような「フィロソフィ(哲学)」を説いていった。
フィロソフィが従業員の心に浸透するにつれて、会社の業績が驚異的に伸びて、予想を超えてはやく日本航空の再建をすることに成功。

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『生き方-人間として一番大切なこと』
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要約

「人間として正しい生き方を志し、ひたすら貫き続ける。それが今私たちにもっとも求められていることであり、それこそが私たち一人一人の人生を成功と栄光に導き、また人類に平和と幸福をもたらす王道である。本書はその手引き書となる」

と著者は述べている。

日本が世界に誇る一大経営者の稲盛氏が語る人生を成功に導くための哲学。
それが本著に詰まっている。

書いてあることは難しいことではない。

一番大事なのは人間として正しいかどうかという倫理観・道徳観である。

日々精進し、心を磨き、利他の精神で日々を過ごす。

仕事を通じて心を磨き続ける。

仕事をするということは仏教でいう精進と同義であることから、心を磨くための精進として以下の6つを掲げている。

【心を磨くための6つの精進】

  1. 誰にも負けない努力をする
  2. 謙虚にしておごらず
  3. 反省ある日々を送る
  4. 生きていることに感謝する
  5. 善行・利他業を積む
  6. 感性的な悩みをしない

「人間はなんのために生きるのか」という根本的な問いに立ち向かい、生きるための哲学を確立することが重要。

人格は性格+哲学

どのような哲学に基づいて人生を歩んでいくかによってその人の人格が決まってくる。

どのような哲学が必要なのか。
それは「人間として正しいこと」を正しいままに貫いていくということ。

各章の構成
  • 第一章:思いを実現させる
  • 第二章:原理原則から考える
  • 第三章:心を磨き、高める
  • 第四章:利他の心で生きる
  • 第五章:宇宙の流れと調和する

「人間として正しいこと」を哲学として貫く。

さらに利他の心をもって、日々精進を行うことによって、宇宙の力がもつ調和の流れによって、人生はよい方向に進んでいく。

書かれていることは非常にシンプルな内容なのだが、日本を代表する超一流の経営者である稲盛さんの経験からもたらされた人生訓であり、非常に重みがある内容になっている。

感想

【読む前】

私が留置所にいる間に支援者が差し入れてくれた、同じ稲盛さんが書いている「」を読んで、人間として正しいとは何かという考え方が私には根本的に欠落していたと改めて考える契機となった。

それから稲盛さんの著書をたくさんいれてもらった。
そのうちの一冊。

【読んだ後】

この本を読んだときは留置所の中にいた。

仕事をすることで心を磨いていく。

利他の心をもって世に尽くすことがしたい。

と考えるようになった。

その時、留置所で一緒に過ごした数人からはおそらく実刑だろう、と言われていた。

いつ外に出れるかわからないが、自分はもし可能なら執行猶予付きの有罪判決にとどまり外の世界にいさせていただき、働きながら自分の心を磨き、罪をつぐない、世のためになる仕事がしたい、と考えるようになった。

心に響いたポイント

人生をよりよく生き、幸福という果実を得るための方程式。

人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

「考え方」「熱意」「能力」の3つの要素は足し算ではなく、掛け算で得られるもの

能力は才能、知能、先天的なもの。

熱意は自分の意志でコントロールできる要素。

これらも重要だが、一番重要なのは考え方であるという。

考え方には理念、思想も含まれており、プラスだけではなく、考え方が間違っていればマイナスになることもある

最後に

私の労苦は当然私が自身で招いたものであるが、人生・仕事の結果は「考え方×熱意×能力」

まさしくその通りだと思いました。

そもそも生きていくうえでの「考え方」が私は根本から間違っていました。

だから結果、逮捕されるまで、私は自分の人生を変えることができませんでした。

考え方とはつまり、哲学・道徳観のこと。

「人間として正しいかどうか」という根本的なもの。

私はそもそも人間として正しくありませんでした。自分の哲学もありませんでした。

だから簡単に道を踏み外し、このような結果を招いたのです。

至極当たり前のことで、非常にシンプルです。

私は一から生き方を考え直さなければならない。

そのうえでこの本にかかれていることはとても胸に響きました。

労苦とは己の人間性を鍛えるためのチャンス。

私は逮捕をキッカケに人生をやり直したいと本気で考えています。

この本にも逮捕されなければ巡り合うことはなかったかもしれません。

「人間として正しく生きる」ということに真剣に向き合って、今後の人生を好転させたいと思います。

「人間として正しいかどうか」ということが欠落していた私は、この本を定期的に聞き直すことによって当時のことを思い出し、また今の自分に「人間として正しい生き方ができているかどうか」を常に問い続ける必要があると感じました。

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